特集「出演者インタビュー」 ~日本トップレベルのオーケストラが奏でる≪ロマン派名曲選≫~ 読売日本交響楽団

~日本トップレベルのオーケストラが奏でる≪ロマン派名曲選≫~ 読売日本交響楽団

ロシアからの圧政下で苦しむフィンランドに生まれたシベリウス(1865〜1957)、19世紀末からのイギリス音楽の栄華を先駆けたエルガー(1857〜1934)、そして積極的に祖国の旋律を創作に取り入れたチェコのドヴォルザーク(1841〜1904)。祖国を象徴する作曲家たちの作品が並びます。 シベリウスの交響詩『フィンランディア』は、フィンランドがロシアの支配下にあり独立への機運が高まっていた頃に書かれたもの。民族意識の象徴として今でも愛されている堂々とした作品です。
エルガーは、「イギリスの第2の国歌」とも言われる『威風堂々』を書いたことで有名な作曲家。4楽章形式のチェロ協奏曲では、激しさや憂い、そして優しさを持ち合わせたチェロの音色を堪能できることでしょう。
最後にドヴォルザークの交響曲第9番『新世界から』は、「遠き山に日は落ちて」の歌詞で知られる歌曲『家路』の元になった第2楽章や、激烈でインパクトのある有名な旋律が登場する第4楽章など、聴きどころ満載。副題の「新世界」とは、ドヴォルザークが当時住んでいたアメリカのこと。現地の音楽から受けたインスピレーションと、ボヘミアならではの音楽が溶け合った名曲です。

(文・桒田萌)

読売日本交響楽団

1962年、クラシック音楽の振興と普及のために読売新聞社、日本テレビ放送網、読売テレビのグループ3社を母体に設立された日本を代表する楽団。世界的指揮者のアルブレヒトやスクロヴァチェフスキらが歴代の常任指揮者を務めてきた。2019年からドイツの名匠ヴァイグレが第10代常任指揮者に就任し、充実した活動を展開している。24年4月からはスロヴァキアの鬼才ヴァルチュハが新たに首席客演指揮者に就任し、鈴木優人、カンブルラン、小林研一郎ら指揮者陣に加わり腕を揮う。創立以来、ストコフスキー、ヴァント、ザンデルリンク、チェリビダッケ、マゼール、テミルカーノフら巨匠を招くとともに、ルービンシュタイン、リヒテル、アルゲリッチらと共演を重ねてきた。17年にはメシアンの歌劇「アッシジの聖フランチェスコ」でサントリー音楽賞などを受賞。22年12月には文化庁芸術祭大賞を受賞した。現在、名誉顧問に高円宮妃久子殿下をお迎えし、サントリーホールや事業提携を結んでいる東京芸術劇場、大阪のフェスティバルホールなどで演奏会を多数開催している。演奏会の様子は日本テレビやBS日テレの「読響プレミア」で放送されるほか、「Hulu」でも動画配信されている。

オフィシャルサイト
https://yomikyo.or.jp/

ステファニー・チルドレス(指揮)

溢れ出るアイデアと集中力に満ちたエネルギーを持ち、欧米で注目を浴びるフランス系イギリス人の新鋭指揮者。2020年から23年までアメリカの名門セントルイス響の副指揮者および、同響ユース・オーケストラの音楽監督を務めた。これまでにロンドン響、フィルハーモニア管、ロイヤル・リヴァプール・フィル、BBCフィルなど英国を代表する楽団に出演するほか、パリ管、ベルリン・コンツェルトハウス管、バルセロナ響、モンペリエ国立管、セントルイス響、ノースカロライナ響など世界各地のオーケストラと共演し、国際的に活躍している。24年3月にはクリーヴランド管、ドレスデン・フィルと共演する。オペラの分野でも才能を開花させており、23年10月にはハンブルク歌劇場でモーツァルトの歌劇「後宮からの誘拐」を、11月には“グラインドボーンの秋”でモーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」を振り、好評を博した。24年4月には、デトロイト歌劇場でミッシー・マッツォーリの歌劇「奇跡の海」を指揮する。日本でも、音楽専門誌「音楽現代」(23年1月号)で「ヨーロッパ、アメリカの若手指揮者」の一人に選ばれるなど注目が高まっている。今回、日本で指揮デビューを果たす。

今回のプログラム(3曲)の聴きどころを教えてください。
それぞれの作品が、まるでドラマティックな旅のように感じられるプログラムです。それぞれ「フィンランドの風景」「世界大戦の終結」「新大陸への航海」を描いていますが、プログラム全体を通して「旅と前進」という共通点があります。
後半のドヴォルザーク「新世界から」についての想いやエピソードなどはございますか?
この曲は、私がアメリカで初めて指揮した交響曲です。ドヴォルザーク自身もアメリカに住んでいる時にこの曲を作り、ニューヨークで世界初演をしています。そのようなことから作品に親近感を持ち、私にとってこの曲との関係はより強いものと感じています。
奈良公演に向けての抱負、お客様へのメッセージなど。
これらの3つの曲の物語を通して、「困難や挫折、それを乗り越える勝利」を伝えることができれば嬉しく思います。3人の作曲家とも、政治的、または個人的な理由から、非常に困難な時期にこれらの作品を書いています。曲からは、それらを乗り越える前向きなエネルギーを感じていただけると思います。音楽を通してこのような葛藤や複雑さも表現できればと思っています。そして、この素晴らしいプログラムを奈良のお客様に届けられることを、心から楽しみにしています。

鳥羽 咲音(チェロ)

“天才アーティスト”の呼び声高いウィーン生まれの驚異の18歳。2005年、音楽家の両親のもと、ウィーンで生まれる。6歳から毛利伯郎氏に師事。18年に泉の森ジュニア・チェロ・コンクール中学生の部で金賞を、モスクワの若い音楽家のためのコンクール「くるみ割り人形」弦楽器部門で銅賞を受賞するなど、数多くのコンクールで優勝・入賞し、注目を浴びる。19年に日本フィルとの共演以降、群馬響などと共演。20年NHK-FM「リサイタルパッシオ」に、22年には東京・春・音楽祭へ出演。23年8月には読響に初登場し、モーストリー・クラシック誌に「スケールが大きく隅々までが雄弁だ。日本人離れした強い自己主張に驚かされ、このチェリストは凄い!と唸ることしきり」(音楽評論家・柴田克彦)と評されるなど、絶賛された。19年に服部真二音楽賞、21年に若林暢音楽賞を受賞。江副記念リクルート財団およびロームミュージックファンデーション奨学生。20年より桐朋学園大学音楽学部ソリスト・ディプロマ・コースに在籍。22年よりベルリン芸術大学にてイェンス=ペーター・マインツに師事。使用楽器はアンネ=ゾフィー・ムター財団より貸与された1840年製のジャン=バティスト・ヴィヨーム。

読響はどんなオーケストラですか?
6歳から日本で教えていただいたチェロの毛利伯郎先生がソロ・チェロ奏者を務められていたオーケストラということで、小さい頃から馴染みがあります。昨年8月に初めてドヴォルザークのチェロ協奏曲で共演させていただいた際、リハーサルからオケの皆さんの熱量と気迫に圧倒されました。
エルガーのチェロ協奏曲への思い、聴きどころなどを教えてください。
名曲中の名曲で、人間の感情をダイレクトに伝えられる曲だと思います。メランコリックで抒情的なメロディがとても印象的です。特に第4楽章の曲の終わりに近づくのにつれて最後の最後まで何かを伝えようとするチェロの“声”にご注目いただきたいです。
奈良には行ったことがありますか?
日本の歴史がいっぱい詰まっている奈良を訪れるのは初めてですので、少しでも散策できたらと思っております。
奈良公演に向けて抱負、お客様へのメッセージなど。
この曲を初めて勉強した15歳の時からずっとオーケストラと演奏したいと思っていましたので、今回読響さん、指揮者のチルドレスさんと共に、自分の心の底にある音を呼び覚まし、皆さまにお届けしたいと思います。

伊東 真奈(ヴァイオリン)

奈良県出身。2004年江藤俊哉ヴァイオリンコンクール(ジュニア・アーティスト部門)第1位。東京藝術大学音楽学部を経て、同大学院修士課程修了。パリのスコラ・カントルム音楽院に2年間留学。2015年にはミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルのアカデミー生としてザルツブルク音楽祭などに参加。中之島国際音楽祭、リゾナーレ音楽祭、六花亭コンサートなどに出演。京都芸術祭毎日新聞社賞、松方ホール音楽奨励賞、リゾナーレ室内楽セミナー「緑の風賞」などを受賞。Music Dialogueアーティスト。2019年6月に読響に入団。

読売日本交響楽団の奈良県出身の楽団員からメッセージ

生駒市出身です。中学高校時代は、奈良公園や奈良町が通学路でした。校庭には鹿が芝を食べに来ていたりするなど、当時はそれが日常でしたが、今考えるととても歴史的に豊かな環境でした。

読響の先輩に「昔に奈良で演奏したこともあった」とお聞きしたことがあり、そんな機会がまたいつかあると良いなぁと夢見ていたので、今回奈良で演奏できることは、非常に嬉しいです。「ムジークフェストなら」のようにクラシック音楽のコンサートに親しむ機会が増えているのは大変有意義なことに思います。しかしフル・オーケストラを聴く機会はまだ多くないと思いますので、読響の温かなサウンドを会場で実感していただける機会になればと願っています。会場でお会いできることを、楽しみにしております!

大槻 健(コントラバス)

奈良県出身。東京藝術大学音楽学部を卒業。2015年、Rubato Strings主催の第2回日本国際コントラバス・コンクール第1位。16年にソリストとして藝大フィルハーモニア管と共演。これまでにN響、都響、東京フィル、東響などの客演首席奏者を務めたほか、北九州国際音楽祭に参加。室内楽でも活躍しており、ピアノの迫昭嘉、深沢亮子らと共演し、好評を博した。反田恭平プロデュースJapan National Orchestraコアメンバーとして各地へのツアーに参加。浜離宮朝日ホールでソロリサイタルを開催。2018年4月から読響首席コントラバス奏者を務めている。

読売日本交響楽団の奈良県出身の楽団員からメッセージ

奈良市出身です。中登美ヶ丘に住んでいて、高校が一条高校で、毎日平城宮跡を電車で通っていました。高い建物がないので空が広く見渡せて、夕陽がとても綺麗だった記憶があります。中学高校の吹奏楽部の時、何度か橿原文化会館で演奏しました。まだ楽器を演奏し始めて数年の時だったので、今回そのホールにプロのオーケストラの楽団員として戻って来られることはとても感慨深いです。外での経験を糧に里帰りをする気持ちで演奏いたします。

子どもの頃には奈良の町の魅力はあまり分かっていませんでしたが、30歳近くになり今では帰るとほっとします。懐の深く、人の関わりを大事にする町だと実感しています。奈良で演奏会を行うと友人や先生方が必ず声をかけてくれます。奈良県出身者として、これからもクラシック音楽の魅力をお伝えしていきたいと思っています。

公演概要

公演名
~日本トップレベルのオーケストラが奏でる≪ロマン派名曲選≫~
読売日本交響楽団
日程
6月2日(日) 13:15開場/ 14:00開演 
会場
奈良県橿原文化会館 大ホール
〒634-0005 奈良県橿原市北八木町3-65-5 (Google Map
座席指定

指定席

※未就学児童の入場はご遠慮ください。

チケット価格
S席:4,500円 / A席:3,500円 / B席:2,000円
※4公演通し券対象
当日券:残席がある場合に限り、会場にて販売(500円増し)
曲目

シベリウス / 交響詩「フィンランディア」
エルガー / チェロ協奏曲
ドヴォルザーク / 交響曲第9番「新世界から」

出演者

指揮=ステファニー・チルドレス
チェロ=鳥羽咲音

奈良県出身者
大槻健(コントラバス)
伊東真奈(ヴァイオリン)

読売日本交響楽団

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